相続で無視された場合は相続回復請求できる

相続で無視された場合は相続のやり直しを請求できる

相続人ではない人物が遺産を処分してしまった場合や、相続人の1人が遺産を独り占めしている場合には、法的な手段を用いて遺産を取り戻すことができます。

このように遺産を取り戻す手続きのことを、「相続回復請求」といいます。

今回の記事では、「どのような場合に相続回復請求を行うことができるか」という点を具体例を交えて紹介し、相続回復請求を行ううえでの手続き上の注意点についても解説します。

なお、下記はあくまで一般的なご説明です。相続回復請求は法的に専門性の高い手続きですので、ご自身の相続関係に応じて個別具体的に判断することが重要です。ご自身の状況に即して具体的なアドバイスをお聞きしたいという方は、当事務所までご相談ください。

当事務所では日頃から相続の案件に力を入れており、これまでに数多くの相続回復請求を取り扱った実績がございます。相続回復請求についてお悩みの方は、どうぞ安心してご相談ください。

相続回復請求ができるケース

相続回復請求を行うことができるのは、どのような場合でしょうか?

具体的なケースを見てみましょう。

ケース1:共同相続人が遺産を独り占めしている

共同相続人の一部が遺産を独り占めしている場合は、相続回復請求によって遺産を取り戻すことができます。

例えば、相続人として長男と次男の2人がいる場合に、長男が父親の遺産である預金を全て使い込んでしまったケースでは、次男が長男に対して相続回復請求を行うことができます。

その他にも、長男が遺産である土地を勝手に売却してしまった場合や、遺産に含まれているマンションに長男が1人で住んでいる場合にも、相続回復請求を行うことができます。

また、相続人として長女、次女、三女の3人がいる場合を考えてみましょう。長女と次女が、三女のことを無視して、2人だけで遺産を分配した場合には、三女が相続回復請求を行うことができます。

ケース2:表見相続人が遺産を取得した場合

真の相続人ではない人物が、あたかも相続人であるかのようにふるまって遺産を取得した場合には、その人物に対して相続回復請求を行うことができます。

このように、「真の相続人ではないにも関わらず、あたかも相続人であるかのようにふるまう人物」のことを、「表見相続人(ひょうけんそうぞくにん)」といいます。

表見相続人とは、具体的にどのような人物なのでしょうか?

例1:血縁上の親子関係がないのに戸籍上に親子として記録されている人物

通常、赤ちゃんが生まれた場合、その赤ちゃんの父親か母親が、市役所や区役所に出生届を提出します。出生届が受理されると、その父親と母親の子供として、戸籍や住民票に記録されます。

しかし、何らかの事情があって、出生届を偽装して、他人の子どもを自分の子どもとして役所に届け出る人がいます。このような出生届は、法的には無効な届け出です。

法的には効力が無いものの、役所の窓口の方が偽装を見抜くことができなければ、戸籍には実の子どもとして記録されます。

このように実の子どもとして戸籍に記録された人物が、その戸籍を持って銀行を訪れると、戸籍上には「血のつながった子ども」として記載されていますので、相続人として名義変更の手続きをすることができます。

このように、実際には相続人ではないにも関わらず、相続人であるかのようにふるまう人物のことを、「表見相続人」といいます。

例2:相続欠格者

亡くなった方に対して重大な不正を行った人は、相続人となることができません。例えば、亡くなった方を殺害しようとした人や、亡くなった方の遺言を勝手に書き換えた人は、相続人となる資格を失います。

このように、遺産を相続することがふさわしくない人について、相続人の資格を剥奪(はくだつ)することを、「相続欠格(そうぞくけっかく)」といいます。

欠格事由に該当する行為を行うと、その人物は自動的に相続人の資格を失います。裁判所や役所で手続きをする必要はありません。戸籍や住民票に「相続欠格者」と記載されることもありません。

このため、相続欠格となった人物であっても、第三者からは真の相続人であるように見えます。

相続欠格者であるにも関わらず、相続人として遺産を取得しようとする人物のことを、「表見相続人」と呼びます。

例3:無効な養子縁組によって子どもとなった人物

養子縁組の制度を使うと、血縁関係がない人物との間に、法的な親子関係が生じます。

例えば、再婚相手の連れ子と一緒に暮らす場合や、身体的な理由で実の子どもを持つことができない場合に、養子縁組の制度が利用されています。

養子縁組は、親子関係を生じさせるという重大な効果を持つため、法律でいくつもの条件が定められています。法律の条件を充たしているかどうかは、養子縁組の手続きを行ううえでチェックが行われますが、ごく稀に、全ての条件を充たしていない場合であっても、届け出が受理されてしまうことがあります。

このようなケースでは、一度は養子縁組が成立したにも関わらず、後になって法律の条件を充たしていないことが発覚して、養子縁組自体が無効となります。

養子縁組が無効となった場合は、法律上は赤の他人となります。よって、相続人とはなることはありません。

しかし、法的不備が発覚するまでは、戸籍上には親子として記録されていますので、その人物はあたかも相続人であるかのようにふるまうことができます。このような人物が、戸籍の記録を利用して遺産を獲得しようとする場合は、「表見相続人」に該当します。

相続回復請求には期限がある

相続回復請求には、期限があります。法律には、2種類の期間制限が定められています。

どちらかを過ぎてしまうと、相続回復請求をすることはできなくなりますので、注意しましょう。

期間制限1:相続権を侵害された事実を知ってから5年間

相続権が侵害された事実を知ってから5年以上が経過した場合は、相続回復請求をすることはできなくなります。

「相続権が侵害された事実を知った時」というのは、「自分が真の相続人であることを知ったうえで、自分が相続から除外されていることを知った時点」という意味です。

期間制限2:相続開始から20年間

相続開始から20年以上が経過した場合も、相続回復請求をすることはできなくなります。

相続は、お医者さんが死亡を確認した瞬間に開始します。お医者さんが死亡を確認して20年以上経っている場合は、相続回復請求をすることはできません。

いつ相続が開始したのかが分からない場合は、お亡くなりになった方の戸籍を見てみましょう。お医者さんが死亡を確認した日時は、亡くなった方の戸籍に記録されています。

相続回復請求でお悩みの方は当事務所までご相談ください

自分が相続人であるにも関わらず、相続人ではない人物が遺産を勝手に処分した場合や、相続人の1人が遺産を独占している場合には、あきらめる必要はありません。相続回復請求を行うことによって、遺産を取り戻すことができます。

ただし、相続回復請求には期限があります。期限を過ぎてしまうと、遺産を取り戻すことはできなくなります。期限を過ぎないためにも迅速に手続きを進める必要がありますので、相続回復請求をご検討されている方は、相続問題に精通した専門家にご依頼されることをお勧めいたします。

当事務所には弁護士経験20年以上の弁護士が在籍しており、これまでに数多くの相続のトラブルを解決した実績がございます。相続回復請求についてお悩みの方は、どうぞ安心してご相談ください。

相続回復請求についてのご相談は、初回60分のみ無料で受け付けております。相談料のお支払いについてご心配がある方も、お気軽にご相談ください。

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