亡くなられた方 |
80代女性 |
相続人 |
なし |
財産(遺産) |
預貯金 |
ご依頼の背景
依頼者の従姉(依頼者の父親の兄の娘)が亡くなりました。従姉には配偶者、子、兄弟姉妹はなく、両親も亡くなっており、法定相続人はいませんでした。また、遺言書も残していませんでした。
依頼人の主張
依頼者は従姉と交流があり、月に1回から2回程度、一人暮らしの従姉宅を訪ね、従姉の話し相手になり、買い物や電球の交換など、高齢の従姉の日常生活上の手助けをしていました。また、依頼者の運転する車で病院に付添ったり、お墓参りに連れて行ったこともありました。
依頼者は高齢で一人暮らしであった従姉を精神的に支えてきたをいえました。
そこで、依頼者は特別縁故者に対する相続財産分与を希望しました。
サポートの流れ
特別縁故者に対する相続財産分与が認められるためには、家庭裁判所によって相続財産管理人による被相続人の債務の支払いなどの清算を行なわれます。また、家庭裁判所が6カ月以上の期間を定めて相続人捜索の公告し、被相続人に相続人がいないことを確定する必要があります。
まず、家庭裁判所に対し、相続財産管理人選任の申立てを行いました。
相続財産管理人によって清算がなされ、相続財産が確定し、かつ、その後の家庭裁判所の手続によって従姉に相続人がいないことが確定しました。
そこで、家庭裁判所に対し、特別縁故者に対する相続財産分与の申立てを行いました。
結果
依頼者は従姉に対し経済的な援助をしていた訳ではありませんでした。また、従姉は比較的健康状態も良く、日常的な介護の必要なく、自分自身のことは概ね自分ですることができました。したがって、依頼者が特別縁故者と認められるかは微妙な事案でした。
審判手続きでは、依頼者と従姉の関りを丁寧に主張し、裁判官との審問を行い、最終的に依頼者は特別縁故者と認められ、相続財産から約1000万円の分与が認められました。
本件は依頼者の他にもう1名の方が特別縁故者に対する相続財産分与の申立てをし、私の依頼者よりも多くの財産の分与が認められました。もう一方の方は従姉の葬儀の喪主となっていたこと、亡くなった後、通帳等の財産関係の書類を保管していたことなどから、私の依頼者よりも被相続人との関係が強かったと裁判所は判断したようでした。
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